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​NEWS

2020. 07. 03(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)7月訪問

初めての森岡EA訪問になります。これから毎月1回、右記のような予定で臨床共観とミニ講義、研究ミーティング参加にしていただきます。

今月は、脳卒中後失行を呈した症例と姿勢調節障害の症例について、時間いっぱいまで共観していただきました。助言の根拠となる論文まで紹介してくださるので、大変勉強になります。

ミニ講義と研究チームミーティングでは冗談も交えながら、研究素人の我々にもわかりやすくご教授いただきました。

​このような機会を大切にして、少しでも患者様に還元できるよう邁進するのみです。

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2020. 08. 21(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)8月訪問

今回は、脳卒中後重度上肢麻痺の2症例を共観していただきました。

​重度上肢麻痺に対する根拠のある介入は少なく、治療に難渋します。当日の申し送りだけで、たくさんのヒントをくれる森岡EAの引き出しの多さと、熱意のある指導に驚かされました。

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2020. 09. 10(木)

 学術支援チーム発足

リハ部における学術活動を活性化させることと、その質の向上を図ることを目的に脳卒中リハ研究所メンバーから学術支援チームを結成しました。サポートメンバーは学位や認定資格を有していたり、多くの学会発表の経験を有するスタッフから選抜しました。学会発表未経験者の学術活動もこれまで以上に支援していきたいと思います。​

ーサポートメンバー

渕上 健  博士 理学療法士  Takeshi FUCHGAMI  Ph. D PT

北裏 真己  修士 理学療法士  Masaki KITAURA  MS PT

大門 恭平  修士 理学療法士  Kyohei OMON  MS PT

桑原 裕也  認定理学療法士  Yuya KUWAHARA  PT

加古川 直己  認定理学療法士  Naoki KAKOGAWA  PT

嘉摩尻 伸  認定理学療法士  Noboru KAMAJIRI  PT

中村 兼張  認定理学療法士  Kaneharu NAKAMURA  PT

奥野 博  認定理学療法士  Hiroshi OKUNO  PT

天眞 正博  作業療法士  Masahiro TENJIN  OT

平山 幸一郎  作業療法士  Koichiro HIRAYAMA  OT

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2020. 09. 16(水)

 VRチームの症例報告論文が採択されました

「注意障害を伴うくも膜下出血患者に対して仮想現実技術を用いた介入により注意機能が改善した1例:濱嶋 真弘ら」がThe Japanese Journal of Rehabilitation Medicineに採択されました。

この論文は重度注意障害を呈した症例に対してバーチャルリアリティー技術を用いたリハビリテーション介入を実施したものです。注意障害に対するアプローチは様々報告されていますが、環境設定に再現性を持たせることや細かい難易度調整を行うことは難しいとされています。本症例においても従来のリハでは効果がみられず、バーチャルリアリティ技術を用いたリハを実施しました。課題の細かい難易度設定が可能になり、ヘッドマウントディスプレイを装着することで外界からの刺激量をコントロールすることができました。開始当初は目の前を非常にゆっくり落下する大きな球体に気付けるかというような、現実世界では再現不可能な課題から始めました。さらに課題にはゲーム性の要素が盛り込まれており、即時的な視覚・聴覚・体性感覚フィードバックが持たらされたことも効果が得られた要因だと考えます。

​引き続き、注意障害に対してより良いアプローチを探求していきたいと思います。

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2020. 09. 25(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)9月訪問

今月は研究所ミーティングについて紹介したいと思います。

当研究所では現在、7つの研究チームが研究を進めており、エグゼクティブ・アドバイザーへの紹介の意味も含めて、毎月順番に各チームからの現状報告を実施しています。

今月は、Attention@チームから報告がありました。このチームはAttention@という半側空間無視を評価する機器で得られたデータを整理・分析しています。この機器はBITでは困難な受動的注意機能の評価が可能ですが、使いこなすには注意機能についての一定の知識が必要です。そのような話の流れで、来月はエグゼクティブ・アドバイザーから「半側空間無視について」の研修をリハ部全体に向けて実施していただくことになりました。

その他には、CIチームと装具療法チームから経過報告があり、エグゼクティブ・アドバイザーの助言をもとに研究が進行してることが確認出来ました。若手が物凄く頑張ってくれています!

 

写真は、研究所ミーティングだけでなく、ミーティングに向けた準備中のお昼休みのものです。本当に毎月大大大充実です!!!

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2020. 10. 06(木)

 大阪府立大学 竹林崇 教授が訪問されました

大阪府立大学 竹林崇 教授にお越しいただき、ReoGo®︎-Jと課題指向型練習を実施している脳卒中後上肢麻痺の患者様の共観、外部研修をしていただきました。

 

当院のスタッフも竹林教授の研修には何度か参加していますが、研修で学んだ知識を実際の臨床場面でディスカッションを行えたことで、「治療の問題点に気づかされ今後の練習の幅が広がった」との声が挙がっており、スタッフにとってとても良い刺激になったと思います。

研修では課題指向型練習を実施するための評価や基本的な訓練の選択についてご教授いただき、課題指向型練習に対する理解がより深められました。

 

この日は特にOTさんたちは朝からソワソワしている様子でしたが、研修が終わってからも臨床の話をしたり、ReoGo®︎-Jを触ったりと大興奮の1日になったと思います。大変ご多忙の方ですので次回訪問日は未定ですが、共同研究のお話も少し出たりと、もしかするとそんなに遠くない未来に再訪問していただけるかもしれません。

 

まだまだ若手の多い当院リハ部ですが、各領域の第一人者の方々に助けていただきながら、日々の臨床に邁進したいと思います。

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2020. 10. 12(月)

 升田OTの症例報告論文が採択されました

「回復期リハビリテーション病棟における拮抗失行・間欠性運動開始困難を呈した症例に対する作業療法の一考察:升田 遥夏ら」が学術誌『作業療法』に採択されました。

この論文はくも膜下出血後に一般的に「他人の手症候群」と言われている「拮抗失行」と「間欠性運動開始困難」という稀な症状を呈した症例の経過をまとめたものです。

これらの症状についてまとめた論文は世界的にも少なく、それがゆえに臨床推論に悩みました。数少ない先行研究を読み解きながら、実際の症状を客観的に捉えながらの試行錯誤の連続でした。最終的に比較的良好な結果が得られ安堵するとともに、このような症例で困っているセラピストや患者様のためにも論文化することを決意し、書き上げました。使用している評価は特別な機器を要することなく、どこのリハ病院でも実施可能です。類似した症例にお困りの場合は参考にしていただければと思います。そして、是非ともご意見ください。

​これからもエビデンスを「使う」だけでなく、「作る」ことに少しでも貢献できるよう努力していきたいです。

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2020. 10. 30(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA) 10月訪問

前回のミーティングで課題に挙がった“Attention(半側空間無視評価ツール)を有効活用できていない問題”に対して、森岡教授から「注意ネットワークと半側空間無視」というタイトルで研修を行って頂きました。内容は、半側空間無視を注意ネットワーク仮説から解説し、Attentionで評価を行う意義について詳細に説明されたものでした。森岡研究室の膨大な研究データが提示され、難しくあったかもしれませんが、臨床評価や症例提示としっかり結び付けられており、Attentionを使用する意義について十分理解できたのではないかと思います。リハ部では、この機会にAttentionを必須評価項目に組み込み、半側空間無視の病態解釈をしっかりと行い、治療していきたいと思います。

 

また、森岡教授の最新の執筆本である“高次脳機能の神経科学とニューロリハビリテーション”を寄贈して頂きました。あとがきには当院もご紹介頂き、これに恥じないようより一層精進していきたいと思います。

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2020. 11. 20(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)11月訪問

症例提示では、高次脳機能障害を合併し、評価自体が難しくクリニカルリーズニングに悩む2症例を共感して頂きました。PT・OT・STが参加し、皆真剣に何かを得ようしている様子が伺えました。

 

研修では「情報リテラシー」をテーマに、ネット情報の危うさや論文の質について講義して頂きました。インターネットではたくさんの情報が飛び交っているので、慎重な取捨選択が必要なことがよく理解できました。

 

研究所ミーティングでは、AR2チーム報告と先日採択された升田OTの論文紹介がなされました。AR2では”トレンド除去”という新たなワードを学ぶことができました。論文紹介では”左補足運動野”の機能からの森岡周教授の仮説も聞くことができ、大変勉強になりました。

 

毎回のことですが、あっという間に時間が過ぎてしまいます(予定表には休憩時間とありますが、実質はほぼ休憩していただけておりません)。スタッフも徐々に森岡周エグゼクティブ・アドバイザーのオーラに慣れてきており、今後も楽しみです。

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2020. 11. 23(月)

 平山OTの症例報告論文が採択されました

「回復期リハビリテーション病棟における脳卒中患者に対する修正CI療法の試み−2症例のケースシリーズスタディ−:平山幸一郎ら」が『作業療法ジャーナル』に採択されました。

この論文は脳卒中後上肢麻痺を呈し、麻痺手の使用頻度が低下している2症例に対して、エビデンスが認められているCI療法(Constraint-induced movement therapy)を回復期リハビリテーション病棟でも実施しやすいように工夫した修正CI療法の効果を検討した症例報告になります。

特に、麻痺手の機能を日常生活に汎化させるための行動戦略であるTransfer Packageに関して、入院生活でも実施できるように項目数や記録方法、モニタリング方法に工夫を加えることで一般病院でも実施しやすくなり、麻痺手の使用頻度を増加させることができました。

掲載されるのは来年7月予定ですが、是非とも一読し、ご意見いただければと思います。これからも上肢麻痺に対する効果的なリハビリテーションを検討しきたいと思います。

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2020. 12. 03(木)

 嘉摩尻PTが全国学会で優秀賞を受賞しました

嘉摩尻PTの癒着に対するハイドロリリースの影響を調査した研究が第3回日本整形内科学研究会学術集会・第1回日本ファシア会議で一般演題優秀賞を受賞しました。

この研究はMyofascia(筋膜)という組織に着目し、術後皮下組織の癒着に対してハイドロリリースを行い、「疼痛」「筋組織の滑走性」「免疫組織化学」の3つの視点から分析しました。術後は疼痛に過敏になり、筋やMyofasciaの動きが悪くなる傾向がありましたが、ハイドロリリースを実施するとこれらが改善するということが明らかになりました。

​当院においても脳卒中と骨折後の術後疼痛を合併した症例を経験することがあります。この研究は基礎実験であり、すぐに臨床現場に繋げられるものではありませんが、少しでも患者様に還元できるようこれからも精進していきます。

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2020. 12. 18(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)12月訪問

共観していただいた症例はADL場面の観察や質問指標などの評価結果からも身体失認を有していると思われました。しかし脳画像や本人の詳細な言動から、身体に対する注意は確かに低下しているが、一般的な身体失認ではなく、麻痺になった手を受け入れられないといった”否認”のような病態ではないだろうかとのことでした。その視点から症例を観察すると納得できる点が数多くあり、今後のリハ介入に有意義な御助言をいただけました。

 

マンスリーレクチャーでは、脳の機能解剖シリーズが始まりました。脳の基本的解剖学、生理学をリハビリテーションに落とし込んだ講義は大変ありがたい内容となります。研究所における研究も、様々な課題と解決策をご教示いただくことで順調に進んでいます。この調子で2021年も頑張っていきます。

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2021. 01. 29(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)1月訪問

2021年の森岡エグゼクティブ・アドバイザーのマンスリー訪問始動しました。臨床相談もさることながら、ミニレクチャーも益々熱のこもったものとなっております。本日は「前頭前野」に関する話題でした。前頭前野は機能的に外側と内側に分けられ、ヒトとして最も高次な役割を担っている部位です。ワーキングメモリや衝動性、感情に関わるだけでなく、「ゴール設定」にも重要な役割を担います。この辺りの情報は本来すごく難しいのですが、実際の臨床場面における例え話をふんだんに交えながら、とてもわかりやすく解説して頂きました。最近話題のSDM(shared decision making)にも触れていただき、患者さまとの目標共有の重要性や具体的方法へのヒントになったはずです。

さてさて研究所におきましては、いよいよCIチームの活動を論文として形にしていけそうです。また、症例報告として「複視患者に対する@Attentionを使用した評価・介入」を発表させていただきました。こちらに関しても好評でして、学会発表→論文へ準備を進めていきたいと思います。

ということで、2021年一発目のマンスリー訪問でしたが、最高の出だしだったのではないかと思います!

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2021. 02. 01(月)

 大門科長のVRに関するサマリーが掲載されました

「Virtual Reality機器の導入が臨床と施設運営にもたらしたもの:大門恭平」が月刊新医療の特集で紹介されました。この特集は最先端装置で実現するリハビリ個性化戦略というテーマになっており、リハロボットを積極的導入されている済生会東神奈川リハ病院さんや研究が盛んに行われている筑波記念病院さんと一緒に掲載していただき嬉しい限りです。

VR介入は国内で実施されている施設も少ないため、当院で使用しているmediVRカグラの紹介とその可能性について、これまで発表した論文を元に述べさせていただきました。まだまだ課題はありますが、非常に可能性を感じさせる機器ですので、より良い臨床現場を構築するためにもテクノロジーの発展に貢献できればと思います。

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2021. 02. 22(月)

 澤井PTの研究論文が採択されました

「重度脳卒中患者の歩行練習に体幹装具付き骨盤帯両長下肢装具を用いた経験:澤井康平ら」が『日本義肢装具学会誌』に採択されました。

 

この論文は、両下肢への長下肢装具と体幹への硬性コルセットが合わさった「体幹装具付き骨盤帯両長下肢装具」を使用して、積極的な歩行練習を実施した重症脳卒中患者さま15名の経過をまとめた論文になります。

 

この装具を使用することで、歩行練習量が確保され、意識レベルが改善する可能性があります。一方で、意識レベルの改善は入院から3ヶ月以降には確認できず、運動麻痺やADLの改善も認めませんでした。よって、入院3ヶ月以降のプログラムの変更が必要だと考えます。

 

歩行練習の方法・量を統制することや対照群を設けるなどの課題はありますが、引き続き、重度脳卒中患者さまに対する効果的なリハビリテーションを探究していきます。

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2021. 02. 24(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)2月訪問

熱い熱い症例共観!毎月、症例共観1時間×2症例+経過報告10分×2症例の計4症例について,ご意見をいただきます.その中心は1~3年目の若手です.彼らのやんごとなきパッションは、森岡エグゼクティブ・アドバイザーの上質な知識というシャワーを浴び、さらに燃え上がります!

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2021. 03. 19(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)3月訪問

今年度最後の森岡EA訪問もあっという間に終わりました。症例提示は重度麻痺2症例でしたが、話しやすい雰囲気を作って頂けるため、若手でも気兼ねなく担当症例の悩みを話せていました。提示するときの媒体は不要にしていますが、ほとんどのセラピストがパワーポイントにまとめてきます。それ自体はどうこうありませんが、それだけ症例に向き合った時間があるという事実に対して、上司としては嬉しく思うのです。

ミニレクチャーのテーマは頭頂葉。ブロードマン1〜3、5、7、39〜40野までのお話はとても分かりやすく、即明日からの臨床に繋がる内容でした。

研究所ミーティングでは、複視症例へのAttention応用とソーシャルサポートに

関して情報提供がありました。複視症例に関しては、アウトカムについての確認

が行われ、論文化へと進めます。

2020年度はコロナによって今まで通りには行かないこともたくさんありました

が、かと言って“歩み”を止めることはできません。

“できる形”を検討しながら、4月からもこれまで

以上に努力していきたいと思います。今年度クリア

​した“論文3本以上採択”が目標ですね。

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2021. 04. 16(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)4月訪問

今年度も森岡EAによる訪問を実施します。今月は、新型コロナウィルス感染症の影響により、病院への訪問は中止し、オンラインミーティングという新たな形で行いました。

今回は、症例提示やミニレクチャーは延期し、「VRチームの研究計画」と「重度上肢麻痺患者に対するtDCSの試み」についての症例報告をしました。

​VRチームに関して、森岡EAの助言により、研究目的を整理することができました。先行研究をさらに調査し、病態を解釈して患者様へ適応できるように効果検証を実施していく予定です。

tDCSの症例報告については、情報を整理し、今後論文化へ進めていきます。

今回、オンライン上でのディスカッションという

難しさはありましたが、貴重な経験となりました。

4月から新たなメンバーも加わり、昨年度以上に

臨床・研究ともに質の向上を図り、

さらにパワーアップしていきたいと思います。

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2021. 05. 13(木)

 瀧本PTの症例報告論文が採択されました

「Case of cerebellar ataxia successfully treated by virtual reality-guided rehabilitation:Takimoto K,et al」がBMJ Case Reportsに採択されました。

 

​この論文は、小脳性運動失調を呈する患者に対して仮想現実技術(VR)を用いてリハビリテーションを実施した症例報告となります。

本症例は、標準的リハでADLの改善は認めたものの、失調症・バランス障害の影響により復職が困難となっていました。座位での上肢リーチング課題を3次元空間で提供できるVRリハ機器(mediVR社製、mediVRカグラ)を使用しバランス能力の再獲得を図りました。介入時は、落下速度や位置、個数を調整しリーチング時の重心移動をより円滑に行えるように難易度調整を工夫して行いました。最終的に、体幹動揺が消失・バランス能力の改善を認め、ご本人からも復職へ自信がついたと内省がみられました。

VRリハは、まだ課題も多く発展途上です。これからも患者特性を理解した介入を目指し、より良い方法を模索していきます。彼のような大学院に行っていないスタッフが日々努力を重ねた結果、​英語論文に掲載されることを非常にうれしく思います。

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2021. 05. 18(火)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)5月訪問

先月に続き、オンラインでの森岡EVによる講義・ミーティングを実施しました。

ミニレクチャーは「脳の構造と機能-後頭葉・側頭葉編」。視覚・聴覚・言語における脳内ネットワークについてわかりやすく講義していただきました。オンラインでの実施は、休みのスタッフも自宅から参加できるというメリットも感じました。

研究所ミーティングでは、PNS(末梢神経電気刺激)チームによる経過報告を行いました。現在、ランダム化比較試験にて運動療法とPNS同時併用の効果を検証しています。まずはPNSの介入効果を調べ、長期的には病態も含めて検討していくという今後の方向性が見えつつあります。

介入研究ならでは、症例を集めることの難しさはありますが、昨年と比べて着実に前に進んでいることが感じられました。これも、スタッフが業務外の時間も介入や症例選定の議論を繰り返し、チームみんなで協力している成果です。症例数を蓄積し、どのような結果が出るのか楽しみです。

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2021. 06. 25(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)6月訪問

今回から、関連法人の徳山リハビリテーション病院も参加することになり、徐々にネットワークが広がりつつあります。

ミニレクチャーは「脳の構造と機能-大脳基底核編」。大脳基底核のネットワーク、運動の発現や動機付け、筋緊張の調節に関わる経路について講義していただきました。直接路や間接路が障害されたときに生じるすくみ足のような臨床症状に対する文献も紹介していただき、今後の参考にさせていただこうと思います。

研究所ミーティングは、CIチームによる発表でした。現在、「脳卒中患者の軽度の上肢麻痺と麻痺手の使用頻度の低下に関わる要因の検討」をテーマに論文投稿へ向けて進めています。昨年度から森岡EAの助言に対して、1つずつ課題をクリアしてきた成果が出てきています。1年前は、「クラスター分析」というキーワードを初めて聞くスタッフも多く、解析方法を学ぶことから始まりましたが、彼らが発表を繰り返すことで、共通理解が得られるようになってきました。

次回は7月30日で、オフラインの症例提示も再開予定です。スタッフが臨床の悩みを森岡EVとディスカッションできると思うと、来月も楽しみですね。

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2021. 07. 30(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)7月訪問

4月からオンラインで実施していましたが、久しぶりの森岡EAによる訪問でした!!

今回は、症例の共観(3症例)、ミニレクチャー、共同研究案内、研究発表という盛りだくさんの内容となりました。​症例提示では半側空間無視を呈した2症例と注意障害を呈した1症例をみて頂きました。同じ半側空間無視を呈した症例であっても、脳画像から臨床所見・評価を踏まえた上、介入戦略をどのように立案するか非常に勉強になりました。このような、症例を通じたディスカッションはスタッフにとっても非常に有意義な時間となっています。

ミニレクチャーは「脳卒中後疼痛の最適なリハビリテーションに向けて」という内容を畿央大学の大住准教授より講義していただきました。ご自身の研究結果や最先端の知見を紹介していただき、中でも痛みの性質を捉えることの重要性を学びました。最近ではAIにより疼痛の予後予測ができるという非常に興味深い内容でした。

また、畿央大学大学院の井川さんからは、現在取り組んでいる疼痛に関する研究内容の発表をしていただきました。臨床では質問紙を用いた主観的評価が中心となっていましたが、今回定量評価のできる感覚検査機器をお借りすることができました。臨床の患者さんで実践し、病態の解釈がより深まるようスタッフ一同取り組んでいきたいと思います。

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2021. 08. 27(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)8月訪問

毎月恒例の森岡EAによる訪問日がやってきました。

今回は高次脳機能障害を呈した2症例を共観していただきました。最近は、OT・STから積極的な症例提示があり嬉しい限りです。注意障害・記憶障害・言語障害に関する介入戦略やコミュニケーションの取り方についてアドバイスいただきました。

また、症例提示に向けて業務後に症例をまとめたり、ディスカッションしている場面が見受けられ、スタッフ間のコミュニケーションにとっても良い機会となっています。

ミニレクチャーでは「脳の構造と機能~小脳~」を講義していただきました。小脳の構造からフィードバック制御、フィードフォワード制御に関わるメカニズムを中心に学びました。運動学習過程や協調運動、誤差学習といった非常に興味深い内容でした。

研究チームからは「歩行チーム」「運動観察チーム」が発表を行いました。

歩行チームは、今年度からgait upという歩行分析機器を用いて研究を進めています。

まだ計画段階ですが、今後は脳卒中患者の歩行特性を検証していく予定です。

これまで以上に臨床に還元するという意識を持ち、今後も取り組んでいきます。

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2021. 09. 24(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)9月訪問

先週は、森岡EAの訪問日でした。

症例提示は、感覚障害と失行を呈した症例や注意障害を呈した症例についてのディスカッションを行いました。失行に対する介入戦略や感覚障害に対する麻痺手の使用頻度について、先行研究の知見からアドバイスをいただき、とても有意義な時間でした。

研究ミーティングでは「エンゲージメントチーム」が発表を行いました。当院では、スタッフの働きがい、ソーシャルサポートに焦点を当てた研究も実施しています。まだ進行段階ですが、今後は他施設共同研究も視野に入れています。また結果を報告させていただきます。

研究チームでは森岡教授訪問日とは別に月1回のミーティングをしています。

そこで、今年度から統計ソフト「R」を活用した勉強会を始めました。

スタッフが輪番制で統計手法を発表し、皆で実践する機会となっています。

個々が主体的に取り組める環境を目指し、チーム一丸となって取り組みます。

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2021. 10. 29(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)10月訪問

10月の森岡EAの訪問報告です。

症例提示は、失行・注意障害・感覚障害・失調症状を呈した症例と疼痛・身体失認を呈した2症例を行いました。多様な病態に対して脳画像や臨床評価をもとに、1つずつわかりやすくご指導いただきました。

2症例を通じて、みんなが自分たちで病態を解釈しようと努力し、患者さまに向き合っている姿勢が見えました。この日に向けて、治療経過をスライドにまとめるという作業も行い、非常に内容の濃いディスカッションができました。

ミニレクチャーは「大脳辺縁系1」で、記憶のメカニズムや扁桃体の機能について学びました。表情処理やコミュニケーションに関わる内容の話もあり非常に興味深い内容でした。この毎月の講義は、脳の構造と機能の理解を深める貴重な時間となっています。

研究発表は「訪問リハチーム」が行いました。゛回復期リハ退院後の介護負担感に関連する要因”をテーマとしています。訪問リハでは、基本動作やADLが改善しても、家族の介護負担感が軽減しない例も多く経験しているようです。そういった日常の臨床的な課題をなんとか解決したいという想いから浮かび上がった研究テーマです。これから対象者数を増やし、岸和田リハとしての課題分析とともに、将来的には他施設共同研究を見据えて取り組んでいきたいと思います。

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2021. 11. 26(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)11月訪問

11月の森岡EAの訪問報告です。

今回の症例提示は、重度の体幹失調や小脳性運動失調に対する介入戦略、上肢機能障害へのアプローチに対するアドバイスをいただきました。当院では、1~3年目の若いスタッフが多く在職していますが、彼ら・彼女らが森岡EAとディスカッションできる環境にとても恵まれているなと改めて感じました。

ミニレクチャーは「脳の構造と機能 -帯状回,島皮質-」で、痛みの情動的側面や共感、社会的な痛み(social pain)といった私たちの環境や他者との関わりにおける脳機能について学びました。とても身近で、日々のコミュニケーションの在り方を考える機会となりました。昨年から継続してきた「脳の構造と機能」のミニレクチャーは全12回を終え、次のステップへ進む予定です。

研究発表は「Attention チーム」が行いました。当院入院患者の注意機能評価に関して、年齢別や能動的注意・受動的注意に分類しデータ整理を行いました。

今後は年齢層や地域別など対象者の幅を広げ、最終的には自動車運転再開の評価指標としての知見を出せればとと考えています。次回は12/24!!今年ラストを締めくくりたいと思います。

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2021. 12. 24(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)12月訪問

森岡EAによる今年最後の訪問が終わりました!!

今回の症例提示は、注意障害により歩行の不安定性を呈した症例、感覚障害と注意障害を呈する症例を提示しました。覚醒や注意機能に影響をもたらす環境設定やリハ時の課題難易度設定における工夫について指導いただきました。高次脳機能障害の病態解釈は難しく、OTやSTが積極的に症例提示してくれるようになっています。

ミニレクチャーは「神経可塑性と機能回復」で、中枢神経系の再組織化がどのような過程で起こっているのか、脳損傷後における脳活動を中心に学びました。日々知識を積み重ねて神経生理学と臨床を繋げれるように取り組んでいきたいと思います。

研究発表は「VR チーム」、半側空間無視を呈した症例へのVRを用いた症例報告を行いました。病態分析を行い、左側への空間的注意に対して、VRの課題難易度を調整しながら介入した症例でした。

VRチームとしては、まずこの1症例の経過をしっかり考察し、論文化できることを目標に進めていくことに決まりました。当院には大学院生が多く在籍しており、彼らがさらに議論を深めてくれています。来年は、さらにブラッシュアップしていきます!

 

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2022. 02. 25(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)2月訪問

2月の森岡EA訪問が終わりました!!

今回も2症例提示し、失語症・失行を呈した高次脳機能障害を中心としたケースに関する内容の濃いディスカッションを行うことができました。

ミニレクチャーは「神経可塑性と機能回復(2)」で、運動機能回復のメカニズムについて理解を深めることができました。皮質脊髄路が損傷されることで、脳内でどのようなことが起こるのか、様々なデータからわかりやすく提示していただきました。

研究発表は「PNSチーム」が行いました。「PNSチーム」では、これまで評価や介入方法の統一を図るため何度も話し合いを繰り返し、介入研究を行うことの難しさを感じてきました。様々な方法を模索した上で、研究計画を立て、蓄積してきた11症例のデータを分析するに至りました。結果は、バランス能力と歩行速度が改善に寄与する可能性が示唆され、もう少し症例を集積し結果を公表したいと思います。

私たちの取り組みを”論文化”という形に残すことを目標に、チーム一丸となって取り組んでいきます。

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2022. 03. 18(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)3月訪問

今年度最後の森岡EAによる訪問が終わりました!!

今回の症例提示では、感覚障害・運動失調を呈した症例を中心にディスカッションを行いました。特に課題難易度調整や感覚FBが得られやすい環境の工夫といったアドバイスをいただき、さらに視点を広げることができました。

ミニレクチャーは「脳卒中後の機能回復と運動学習(1)」でした。課題指向型練習を中心とした介入を日々実践している私たちにとって、欠かせないテーマでもあります。脳卒中発症後に経時的変化からみた機能回復パターンや、発症後に非損傷・損傷半球がどのような脳活動となるのか理解することができました。

研究発表は「CIチーム」が担当しました。昨年度から何度も研究内容をアップデートし、様々な視点から分析を実施してきました。脳卒中後の運動麻痺と麻痺手の使用頻度との関係について、これまでの結果のまとめ作業に入る段階にきました。次年度は論文投稿を目指します。

いよいよ来週から4月、新メンバーを迎えます!さらなるレベルアップに向けて精進していきます。

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2022. 04. 22(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)4月訪問

2022年度の新たなスタートが始まりました!!

新入職スタッフも増え、リハ室も賑わい雰囲気も変わったように思います。症例検討では新入職スタッフ、実習生を交え非常によいディスカッションができました。入職後すぐ、このような機会に参加できることは当院の強みです!

ミニレクチャーは「ニューロリハビリテーションの概念と基本的戦略(1)」でした。​゛運動回復のステージ理論から回復期において考えるべきポイント”、゛ニューロリハビリテーションとは?”について講義していただきました。運動学習や課題指向型練習を実施していく上で、非常に重要な内容でした。

研究発表は「歩行チーム」が行いました。歩行という広い枠組みで、

方向性に悩んでいましたが、森岡教授に助言をいただき、脳卒中片麻痺患者の

歩行変動性に関わる要因分析、さらに歩行速度・非対称性・変動性をキーワード

として今後研究を進めていく予定となりました。

​今年は、臨床と研究の融合を目指し、取り組んでいきたいと思います!!

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2022. 05. 20(金)

 森岡エグゼクティブ・アドバイザー(EA)5月訪問

5月の森岡EA訪問が終わりました。新年度が始まり、あっという間に1ヵ月が経過しました。

症例提示では、脳画像から予測しうる病態、客観的な評価結果、臨床観察という手順で行っています。スタッフにとって、この時間は日々の臨床経過を振り返る貴重な時間となっています。

レクチャーでは、畿央大学大学院の南川氏に来院していただき「回復期脳卒中患者の日常生活における上肢活動量の特性について」行いました。加速度計を用いたご自身の研究内容を含めて話していただき、業務後にも関わらず、多くのOTが参加し、非常に勉強になりました。また、終了後も加速度計の使用方法についてご教授いただき、今後当院でも積極的に活用していければと思います。

研究発表は「CIーム」が行いました。前回森岡教授から助言を受けた内容に対して、segment回帰分析を行い、臨床でのカットオフポイントを示してくれました。当院のデータベースを活用した分析です!!

こういった形で、自分たちで蓄積してきたデータが少しずつではありますが、臨床に還元できるようになってきました!!

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